みなさん、こんにちは!
Karin-houseの広末です!
あなたが家を建てるとき必ずあなたと話をする人間に設計者というものがいます。
この設計者(建築家)というものについて今回はお話します!
【「設計者」「建築士」「建築家」】
私が考えるにはこうなります。(あくまで個人的な分類です。)
☆設計者・・とりあえず「間取り」を考える人
☆建築士・・まがりなりにも2級建築士もしくは1級建築士をもっており建築に関する基本的事項は 押さえた上で、なおかつ専門的な実務経験もつんでいる。
☆建築家・・設計士の中でも特にデザインに対するこだわりが強く、またセンスがあるとされている人たち。建築士との境界線が非常に分かりにくい。
昔は安藤忠雄や丹下健三のような巨匠だけが建築家というようなイメージがありましたが、住宅のような小さな建物でもいいものを作る人は建築家というようになってきています。
一つだけ客観的な基準をあげるならば、「建築家協会」(JIA)という会があって、その会員であれば正式な建築家であるという考え方があります。
ただあまり知られていないのですが、この会に入るには1級建築士取得後5年の実務経験と、会員二人の推薦、および年会費7万円という高いハードルがあり、実力を持っていても入会していない方がたくさんいます。
ここで「間取り」という言葉が出てきました。
一般にほとんどの方が設計というのはこの間取りを考えることだと考えています。
これであれば、正直40坪前後の住宅であれば長い経験をつまなくてもパズルのように組み合わせれば誰でもできてしまいそうな気がします。
実際一番上の設計者と呼ばれるだけの人はここに該当します。
これだけであれば設計事務所というところに「設計料」を払うのはもったいないとお考えになっても仕方がないと思います。
ところが、住宅に関する限り多くの方がプロの設計士だと思っている人間がただの設計者(間取りを作るだけの人)である場合が多いのです。
特に住宅メーカーに多いのですが(住宅メーカーは差が激しく、一級建築士しかお客様に会わせないところもあります。)
営業マンに間取りを作らせています。
営業マンの中には建築に詳しい方もいらっしゃいますが、たいていの場合、文系の学科を卒業し会社に入ってからマニュアル等でその会社の商品知識だけは身につけているという人が多いのです。
その程度の知識と経験で本当に自由でいい家が設計できるのなら設計事務所はいりません!
英語では建築家のことを「アーキテクト」をいいますが、これは古代ギリシア語で「全能」を意味します。
実際、家1件の設計を行うのに必要な知識は「構造」「予算」「デザイン」「施工性」「断熱性」「雨仕舞」「建築基準法」「都市計画法」
「材料知識」「施主の要望を汲み取る能力」等、ありとあらゆる知識が要求されます。
住宅メーカーの場合、パターン化を進めることにより、これらのうち「間取り」とあと少しのことを考えれば家が建つようなシステムになっています。
だからこそ営業マンでも設計?ができてしまうのです。
そのかわり自由度はどうしても低くなってしまいます。(これもメーカーによって差があります。)
【では建築士の資格を持っていれば、大丈夫なのでしょうか?】
建築士には1級、2級、木造の3つの資格がありますが、木造は私も持っている人を見たことがありません。
【1級建築士ならいいのでしょうか?】
正直なところ住宅においては2級でもまったく問題ありません。
1級と2級でなにが違うかと言えば、建てられる規模が違います。
おおまかに言うと300㎡以上とか高さ13m以上のものになると1級でないと建てられません。
しかし実際には99%以上の住宅はそれ以下になっているので住宅を建てる場合は1級も2級も差はないと考えて差し支えないかと思われます。
【
資格を持っていればいいのか?】
お分かりかと思いますが、「ペーパードライバー」のような建築士もたくさんいます。
ただペーパーとはいえ、最低限の正確な知識は持っていると思います。
逆に無免許でも実務でかなり経験を積んだ方もたくさんいます。
こういう方は本当はかなりの実力をもっていても一般の方には無資格だからということで不利な見方をされてしまいがちです。
また建築というのは幅が広く、小さいものは倉庫から大きいものは超高層ビルまであります。
どちらを設計するのも建築士なのですが、やはり得手不得手が存在します。
なんでもできるという人がいるとしたら、それはどれもそれなりにしか出来ないという事の裏返しでもあります。
このような状況を建築のプロではない方が見抜くことはほとんど不可能ではないかと思います。
【どのような目で設計者を判断すればよいでしょうか?】
1.資格をもっているかどうか?
2.どんな建物が得意か?
また、要望に近い建物で実際に設計した建物の現物を見せてもらう。
口ではなんとでも言えます。実際に建っているものを見ると、その設計者の力量が分かると思います。
3.フィーリングがあうかどうか?
これは力量うんぬんではなく相性とか趣向の問題です。
力量があってもあなたが純洋風の好みの持ち主で設計者が和風のプロならやはりしっくりこないはずです。
一話せばそれが三にも四にもなって返ってくるような設計者が必ずいるはずです。
上記の三つをもって設計者を選定すれば、6割方満足のいく家造りに近づいたといえるのではないでしょうか?
またこれは住宅メーカー、工務店、設計事務所のどこでも通用します。
同じ会社の設計士でも3つの条件にはかなりの個人差があります。
会社を選んだ時点である程度の方向性は決まってきますが、その次は設計者です。
合わないと思ったら、よくよく考えることをお勧めします。